11月11日はイギリスでは「Remembrance Day」という記念日になっています。 日本語に訳すと「追悼の日」となるでしょうか、休日とはなりませんが、第一次世界大戦以降の戦争での戦死者を国を挙げて偲ぶ日。日本でいう8月15日、終戦記念日といえばしっくりくるかもしれません。1918年11月11日午前11時に第一次世界大戦が休戦となったことから、この日となったそうです。
イギリス国中で午前11時から2分間黙祷が捧げられます。時計が午前11時を指した途端うちの会社でも全ての電話線が切られ、ミーティングも中断され、フロア中が沈黙に包まれました。うちは日系企業で第二次世界大戦では敵国なのに、とか、黙祷2分間は長いだろう、とか思ったりしましたが、郷に入れば郷に従えです。イギリスに限定せず全て国々の戦死者に哀悼の意を示す意味で、僕も静かに目を閉じました。
日本でもこういう日を設けてはどうでしょうか。例えば8月15日の終戦記念日では、記念式典においてのみ黙祷が捧げられており、会社で日中に全ての作業が中断されて全員が黙祷するといったことはあまり考えられません。戦争、過去の負の出来事に対して、1年に1度くらい国中一体となって真摯に向き合う瞬間があっても良いのではと思います。
ところで、この「Remembrance Day」の1、2週間前頃から、街中でこのポピーのブローチを付けた人を多く見かけるようになります。「Poppy Appeal(ポピー・アピール)」といって、戦没者に対する募金活動に協力した人にポピーのブローチが配られるのですが、ブラウン首相はもとよりBBCのキャスターまで、本当に数多くの人が付けています。日本の赤い羽根共同募金が思い出されました。なお、実はポピーというのは戦場跡地によく咲く花だそうです。通常ポピーの種は地中深くある時は休眠状態で、それが塹壕を作ったり軍靴で踏まれることによって地表に出て花をつけるとのこと。戦争犠牲者を決して忘れることがないように、この花にはそんな意味が込められているのかもしれません。
面白い話だねー。
1年に1度くらい真摯に向き合う瞬間があったほうがいいってのは
そのとおりだと思うのの、「国中一体となって」までいかないくらいがちょうどいいなぁとも感じるんだよね。そのへんはshibuyaさんとの考え方の相違だねー。
イギリス国内でも移民とか、第一時大戦にあまり関係ない国の人も黙祷してるの?信号も停止したりするのかな?
もっとも、「全て国々の戦死者に哀悼の意を示す意味」なら誰でも応用可能だね。
それから「Poppy Appeal」。戦場跡地によく咲くなんて知らなかったな。
にしても、戦没者に対する募金活動がなんでそんなにさかんなんだろう?
その「戦没者」っていうのはイラクに送られた英兵とか最近の戦没者も対象?
投稿情報: mami | 2008-11-19 11:54
>mami
戦没者っていうのは国として戦争を行った結果発生するものだから、追悼するのも国として行った方が良いと思うのです。
移民が黙祷しているのかどうかは知らないけれど、少なくともうちのオフィスでは、日系企業で阿智かつ従業員はかなり多国籍であるにもかかわらず、全員手を止めて黙祷することが半ば義務付けられていたよ。
戦没者には、第一次世界大戦以降の全ての戦争が含まれるそうです。
投稿情報: Shibuya | 2008-11-20 04:03